2017年08月05日

在宅医療の現場での薬剤師の役割とは

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現代の日本においては、高齢化社会が問題となっています。そんな中で、病気で療養している患者さんが自宅で過ごしながら治療を受けることができる在宅医療のニーズはますます高まってきています。在宅で行われる医療は、医師や看護師や介護士のみによって行われる治療だと思っている人が多いようですが、実は薬剤師も活躍していることが非常に多いです。

医師や看護師と一緒に患者さんの自宅へ行くだけでなく、医師の指導のもと、患者さんの自宅まで訪問して服薬指導などをするということもあります。よって、働き方はますます多様化しており、薬剤の専門家としての役割がさまざまな場面で求められていると言っても過言ではありません。

在宅における医療を経験するということは、非常に貴重な経験となり、これから先、仕事をしていく中でもとても大きなスキルとなって生きてくることでしょう。従来の在宅での医療だと、入院や外来の代わりといったイメージが強かったため、医師と看護師が中心となって行っていました。

薬を出す際にも、処方箋までは患者さんの自宅で出されるけれど、その薬は調剤薬局まで取りに行かなくてはならないことがほとんどであり、在宅での医療には薬剤師の介入がなかったというのが現実です。しかしながら、医師や看護師は薬の専門家ではなく、同じく在宅での医療を行う患者さんをさまざまな面で支える介護担当者やケアマネージャーなども、もちろん薬に関する知識はまったく持っていないと言えます。

そんなときこそ、薬剤師が在宅での医療の現場に入ることによって、患者さんやその家族、介護担当者などに対して薬剤に関する的確なアドバイスや飲み方の指導などが行えるようになったという訳です。身体が不自由で動くことができない患者さんの自宅まで薬を届けたり、飲み合わせに対する的確な指導を行ったりと、非常にさまざまな面で役に立つことができているということが言えるのではないでしょうか。