2017年06月01日

調剤併設型でのキャリアパスを考える

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ドラッグストア業界では近年、調剤薬局を併設した店舗を展開する企業が増えています。薬学生の中にも調剤以外にも携わりたいという考えの人が多いです。ここではそういった企業におけるスキルアップとキャリアパスの描き方について紹介しています。

法改正により期待されている役割

2006年の改正薬事法施行以降、今までの販売形態が通用しなくなったことで調剤もできる店舗をオープンさせることが多くなりました。また、薬学生もセルフメディメーションに興味を持っている人も多く、調剤以外のOTCカウンセリング販売に携わりたいという人も増えています。

セルフメディケーションとは、自分自身で健康を管理し疾病を治療しようとする考えで、重症化する前に治療を始めたり、医療や医薬品についての知識を国民が向上させることが期待されています。

この受け皿として地域生活者の最も身近な存在であるドラッグストアに注目が集まっているというわけです。国も後押ししていることもあり、社会的期待も大きく寄せられています。

患者にとって身近な場所となるために

ドラッグストアで働く薬剤師にとって、地域住民の身近な健康アドバイザーとして不調をかかえる患者や、より健康で美しくなりたいと願う生活者と直に接し役立てることは大きな魅力です。企業としてもOTC、調剤、在宅業務の3つはどれでも対応できる人材を育てることも目標としているとことも多く、スキルアップのための新人研修や20代後半に向けての能力開発プログラムなどを導入しているところも多いです。

処方箋に基づいて調剤し、服薬指導を行うことはもちろん、多くの一般用医薬品の接客販売を行い、健康についての身近な相談者としての役割も担うことになります。そのため、一般の消費者にとって最も身近な薬剤師となる可能性が高いです。

組織により異なるキャリアパスモデル

入社後5年間でOTC、調剤ともに多くの研修が受けられる企業に進み、しっかりと基礎スキルから専門スキルまで身につけられうようフォローアップしてくれる会社なら安心です。

キャリアパスモデルは、企業によってかなりまちまちです。入社後3年目までにOTC販売と調剤業務の両方を経験でき、薬局長や入社後5年から8年でエリア長になれるようなキャリアデザインもあります。また、30代や40代になれば、マネジメント職を目指すばかりでなく、専門能力を高めて職位を上げていくことも可能です。

基本的に年収440万円程度からスタートするものですが、薬局長クラスで500から600万円、エリア長クラスで600万円から700万円程度になります。スキルを磨き上位層となると750万円以上も可能です。