個人や薬局に関わり比較的容易に取得できるもの
調剤薬局といえばただ薬を数えて出しているだけという、まるで切符売り場のようなイメージが患者さんにはあります。薬の専門家としての仕事を前面に打ち出していく必要があり、ここでは比較的容易に取得できて有効な資格について紹介しています。
実習生を受け入れ自分自身を見つめ直す薬学部は人気があり、理系の学部の中でも難関といわれています。その薬学生に対して教える立場に立っているということは、薬局のイメージアップにもつながります。ただ機械的に医師の処方通りの薬を集めて出しているだけでなく、学術的にハイレベルな薬局であるというイメージをもってもらうために、認定指導薬剤師を目指すのも一つの手です。
6年制になってから行われている長期実務実習の実習施設として働いている薬局で指導を行うことができます。病院と薬局を合わせておよそ2万人の指導者が認定されており、増加傾向にあります。指導者となることで気づけることもあり、自分自身のスキルアップにもつながる可能性が高いです。
昨今では学校も多くの問題を抱えていますが、学校での仕事をしているということには大きな安心感があります。特に20代や30代の女性は柔軟性があるうえ、出産や育児を経験しており、また、元来美容や健康にも関心が高いので服薬指導がしやすい世代です。
この世代を味方にすることは薬局にとってとても大切になります。普段から子供のことで学校の先生などと話しをする機会の多い世代にとって、その延長線上にある学校薬剤師の存在は大きいです。また、プールや飲料水の検査など地味なイメージがありますが、学校保健委員会に参加したり、学校内で講演を行うなど、学校の先生や保護者との接点も努力すれば増えてきます。
こうした交流は結果的に薬局でのコミュニケーションスキルにもつながります。
臨床検査技師の資格の一つになりますが、衛生検査技師は薬剤師であれば届け出だけで取得できます。これは専門家の中でも知っているようで知らない類のものです。患者さんの中には、病院で検査結果をもらってもなかなか数字の意味が分からない人も多いです。
取得しスキルを身につければ、検査値の解説を薬局でおこなってますよとアピールできるので、患者さんも検査値をみせてくれやすくなります。検査値がわかることにより服薬指導はしやすくなります。
検査に対して苦手意識を持っている人も多いですが、簡単に取得できるものなので、逆にここは少し頑張って知識を磨いていくことで付加価値が見いだせる項目となる可能性が高いです。