6年制の薬科大学へ通って国家試験をパスする
薬剤師の資格は6年生の薬科大学か、薬学部のある大学でしか取得することが出来ません。専門学校や短大などに行っても取得できないので注意が必要です。そして、学校へ行けば取得できるといった容易なものではなく、国家試験をパスする必要があります。
6年制大学を卒業するのが一番の近道
薬学に関する教育は、医療技術の高度化、医薬分業の進展等に伴って医薬品を安全に使用するといった社会的要請を背景として、平成18年4月に教育を受ける期間が4年から6年に変更されました。受験資格は薬剤師法によって規定されていて、6年制の大学で薬学に関する正規の課程を卒業した人に限定されています。
まず、薬学系の課程のある大学に進学することが絶対必要条件です。通信教育や専門学校では勿論無理ですが、例外があります。例えば、外国の薬学部を卒業して認定してもらった場合においては学力、技能ともに認められれば国家試験を受験できるかもしれません。
4年制の薬学部に通い更に大学院で2年学び、一定の要件を満たせば受験することが可能です。確実な道としてはやはり、薬学部6年制に行かなくてはならないでしょう。
国家試験をクリアするのも努力が必要
夢を叶えるためには、薬学系の大学で6年間学んだ上で、国家試験に合格しなければならないのですが、受験できても必ず受かるといったわけでもありません。試験は年に一度しかありません。そして試験内容は「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」「法規・制度・倫理」「実務」の7つの領域に分かれており、薬学に関する幅広い知識が問われますので難易度も高いと言ってよいでしょう。
しかもこの試験の合格率を見てみるとその年によって変動はしますが60%から80%くらいまでの間と言われています。一見、この数字だけ見ると合格率が高く見えますが、実際には大学側が事前に受験する人も絞っているという事も理由に挙げられます。
しっかり勉強しておかないと合格は難しいです。
大学によっても合格率も変わってくる
国家試験の合格率は、大学によっても変わってきます。合格率の良い大学は90%以上の合格率です。一方で、合格率の低い大学だと6割ほどに留まっているのも現実です。
選んだ大学によって大きな差があることがわかります。この理由のひとつとして、大学によって国家試験の対策にどれぐらい力を入れているかが違うということが原因です。高い合格率が入学志望者を増やすことにつながるため、国家試験対策に力を注いでいる私立大学もあります。
そうではなく、製薬会社で活躍できる学生を養成することを重視して研究に力を入れる国立大学も存在します。薬学の大学をめざす場合は、その大学がどんな目標を掲げているのか、また自分にあったカリキュラムを組んでいるかをよく知ってから選びましょう。