主な勤務先や給料の相場はどうなっているのか
薬剤師を目指すとき、気になるのは、どんな勤務先があり給料はどれぐらいなのかということでしょう。ですのでここでは、主な勤務先とその仕事内容、そして月収や年収といった給料に関することについて分かりやすく解説します。
よくある勤務先とその仕事内容とは
勤務先としては、薬局や病院(医療機関)、一般企業などがあり、薬局と病院で全体の8割を占めています。最も多い勤務先は、調剤薬局やドラッグストアを含めた「薬局」で、全体の6割にも上ります。
「調剤薬局」は、医師の処方箋に従った調剤や服薬指導等を行う仕事です。病院や診療所の近くに店舗が設けられているケースが多く、医療機関の診療科目や規模によって、仕事の忙しさも違ってきます。また、調剤薬局は、患者の自宅などへの訪問サービスを実施しているところもあり、一般的な薬局とは仕事内容も変わってくる場合があります。
「ドラッグストア」は、市販薬やさまざまな商品を販売しているお店で、市販薬の販売だけでなく一般的な店舗業務(レジや品出し)も行うことになるでしょう。さらに保険調剤にも対応しているドラッグストアの場合は、調剤業務が必要になるケースもあります。「病院」での仕事は、処方箋に従った調剤などが中心で調剤薬局の業務に似ていますが、院内製剤や注射製剤といった医療機関ならではの仕事もあると言えます。「一般企業」については、薬の開発や流通に関する仕事があり、化粧品メーカーや食品メーカー、化学メーカーといった企業に就職することが可能です。
月給や年収などの給料はどれぐらいなのか
全国的に見た場合、月収は35万円程度で、年収(ボーナスを含む)は500万円弱というのが平均です。また、パートやアルバイトといった非正規で働く場合は、時給2000円を少し超えるぐらいが平均だと言えます。
ただし、月収や年収は地域によっても差があり、意外なことに、首都圏などの都市部よりも地方のほうが高くなる傾向にあります。最も高い地域と低い地域を比べると、月収だと6万円程度、年収では80万~90万円程度も差があると言えるでしょう。
ですので、より高い給料を求めるなら都市部よりも地方で働いたほうが良いかもしれません。
勤務先による給料の違いについて
給料の水準は、先ほど紹介した勤務先によっても大きく変わることがあります。年収については、ドラッグストアは550万円程度で、調剤薬局は490万円程度、そして病院は430万円程度が平均です。
調剤薬局は、薬剤師全体の平均に近い水準で、ドラッグストアはそれより高くなりますが、病院で働く場合は給料がやや安くなってしまうことを知っておきましょう。