2024年12月11日

敬意を持って対応するために知るべき慰留の目的

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

薬剤師の退職にはいろんな理由がありますが、理由の如何を問わず多くの場合に対応しなければいけないのが慰留です。辞めないでほしいと引き止めを受けても、振り切らなければ退職はできません。お世話になった職場からの引き止めなので、無視することは当然できませんが、妨害行為のように感じる場合もあります。しかし、慰留は決して妨害行為ではなく、正当な目的がある行為です。それを理解すれば、敬意や感謝の気持ちをもって対応することができるようになります。

慢性的な人手不足で後任者が見つかるとは限らない

病院でも薬局でも、慢性的な薬剤師不足に頭を痛めているところが多いです。そんな状況で、更に一人減るということを簡単に受け入れることはできません。新規採用で募集をかけても、すぐに応募者が現れるとは限りません。

なかなか見つからないという状況になれば、しばらくの間は少ない人数で仕事をすることになります。負担はスタッフが背負わなければいけないものですが、背負いきれない場合は患者さんに及ぶかもしれません。

病院などの医療機関が、そのような状況を避けたいと考えるのは当然のことです。

優秀な人材という評価をしているからこその慰留

優秀な人材を失うことを簡単に受け入れられる組織はありません。どんな職業でも能力の高い人を手放したくはないです。組織における高い評価とは、組織が求める能力を備えているという意味です。その能力には、組織が教育することで備わった部分が多く含まれます。

つまり、同等の能力を持った人に働いてもらうためには、人材を探すという作業だけでなく、育てるという作業も必要になるということです。獲得するには長い時間がかかるうえ、獲得できる保証もないので、現在確保しているなら手放したくないと考えるのは当然です。

残る他のスタッフの仕事に対する意識が変化する

一人辞めるだけでも、職場の雰囲気が変わってしまうことがあります。能力の高い人が辞める場合は、特にその傾向が強くなります。この職場で頑張って働くことが当たり前だった人たちに、転職して別の職場で頑張るという選択肢が加わってしまいます。

次から次へと退職希望者が出てくる可能性も否定できません。有能な人が辞めれば、もっと条件の良い職場を見つけたという印象を持たれてしまいます。そして、それが残った人たちの考え方の変化に繋がります。

スタッフの多くが転職を選択肢に入れて仕事をする職場を、好意的に受け入れられる管理職はいません。大きな流れになる前に、止めておきたいと考えるのは管理職の当然の判断です。