業界選択で迷ったら未経験転職の受け入れ状況で判断
大学を卒業すれば就職の段階に入りますが薬剤師は企業選びの前に業界選びが必要になります。いろんな業界に求人があることは大きな魅力ですが、業界によって求められる能力や身に付けられるスキルが違います。学生として学んだ経験しかない就活者にとって簡単な選択ではありません。困った時には転職する際の条件を参考に判断すると決めやすくなります。
未経験者でもできる業務が多い業界は転職者に有利
薬剤師の職場の中には、経験がなくてもできる仕事がたくさんあるところと経験必須といえるところがあります。前者は幅広く中途採用を受け入れてくれますが、後者は経験者を優先的に採用します。
もしも選択した業界が自分に合わなくて転職する場合は、後者から前者への転職は比較的容易ですが逆の場合は狭き門になってしまいます。経験を問わない仕事が多い業界は、業務内容に一般の小売店業務が多く含まれている大手のドラッグストアチェーンなどが典型的です。
逆に大学病院などの大規模病院は経験値が求められる傾向があります。大学病院は大学からの採用が多いこともあり、外部からの中途採用の枠が小さいことも影響しています。
経験値が問われる業界から始めると融通が利く
経験のない人の採用に積極的でない業界に転職することは難しいので、迷っている人が最初に選ぶ業界に向いています。経験値が重要になる大学病院などは採用の基準が厳しく新卒で内定をもらうのも難しいですが、転職先としての門戸の狭さを考えれば比べ物になりません。
先ずは大学病院に就職して、合わないと感じたらドラッグストアに転職するという道順が比較的スムーズに進みます。いろんな業界を経験してみたいという希望を持っている人も、このルートで計画を立てると行き詰まることなく経験値を高めることができます。
従事する業界で得られるスキルを磨くことが大前提
経験を問う業界から問わない業界への方がその逆よりも転職には有利ですが、従事する業界で身に付けられるスキルの習得を怠ってはいけません。大手のドラッグストアなら経験が無くても採用されると言っても、前職で何もスキルを身につけていない状況は高評価を得ることができないのは言うまでもありません。
合わなければ転職すればいいという感覚で仕事をしていると何も得るものが無いままに職場を去ることになり、どの業界からも評価されない人材になってしまう恐れがあります。業界が求めている人材を知ってキャリア計画を立てることも大切ですが、自分自身を高めていくことを怠っては良い結果は望めません。