2023年07月04日

薬局における疑義の問い合わせについて

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患者さんが薬局に持ってきた処方箋に疑わしい点がある場合には、薬剤師が処方箋を交付した医師に問い合わせをする必要があります。その疑わしい点を確かめた後に薬の調剤をする流れとなります。疑わしい点は保険法規上の問題や単純な未記入や薬学的な内容などに分類することができます。こうした問い合わせによって薬に関する確認を行います。

保険法規上の問い合わせについて

処方箋に法規上の問題がある際には、薬剤師は疑義照会をします。保険法規上の問題は、保険番号や患者氏名の漏れなどがあります。保険有効期限切れや記載間違いなども保険法規上の問題となります。

処方箋に単純な未記入などがある場合も疑義照会をします。薬の用法や用量や薬剤名、日数の記入漏れなどがあると、医師に疑義照会しますし、薬学的な内容に疑問がある時も医師に疑義照会をして確かめます。薬学的な疑問がある場合は、用法や用量に疑問がある場合や相互作用が考えられる場合などがあります。

医師に患者さんが伝えていなかった併用薬が分かった場合なども疑義照会を行います。

薬の二重確認で患者さんの安全性を確保する

医薬分業における薬局の役割はとても大きいものがあり、このことによって薬は二重確認されます。薬局での処方箋の受付から薬の交付までの流れの中で、疑問が生じた際には薬剤師は疑義照会をします。

患者さんとの会話の中で疑義が生ずることもあります。薬歴を確認して薬の相互作用に疑問が生じた時に疑義照会をすることもあり、きっかけはさまざまです。疑義照会の方法は薬局によって異なっています。受付や医事課を通して医師に問い合わせることもありますし、直接医師に問い合わせることもあります。

電話でのやり取りが一般的ですので、簡潔に要点をまとめて上手く電話で伝えるのが大切となります。

薬局で薬歴の確認をすることが大切です

患者さんの今までの服薬状況が書かれているのが薬歴です。薬歴は薬局員どうしの情報伝達手段ともなっていて、薬歴の管理はとても大切となります。効果的で安全な薬物治療において欠かせないのが薬歴です。

薬歴によって、質の高い服薬指導が可能となります。薬歴にある基本情報は変化がある場合に追加記載していきます。薬歴は状況によって変化していきます。疑義照会をしたことなども薬歴に記載します。医薬分業の制度は薬の安全使用においてとても重要な役割を果たしています。