2023年01月29日

大手と小規模でのメリットやデメリット

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薬剤の有資格者にとって働くフィールドは、中小規模の薬局なのか、大手調剤チェーン店なのか、どちらが良いのでしょうか。将来性の高さからイメージするのは大手調剤チェーン店ですが、その考え方に異議申し立てる有資格者も少なからずいらっしゃいます。

大手調剤チェーン店だからできること

小規模の個人薬局などでは、在庫を抱えることはデメリットになります。そうなると取り寄せる薬剤の種類や量も最小限求められるだけです。地域の薬剤師会で購入したりコストを下げることにばかり注力してしまい、調剤までのプロセスに手間取ることもあります。

そうなると患者さんの利便性が低下するので、患者さんは大手調剤チェーン店に流れてしまいます。薬局の店舗数が多く、不動在庫があった場合にも各店舗に必要なら譲ったり、最後は割引などをして利益を得ることができるのも大手調剤チェーン店のウリです。

大手調剤チェーン店にもデメリットはある

地域差によるデメリットもあるでしょう。高齢者の多い地方では、全国チェーンでの若手薬剤有資格者よりも親しみやすい地域に根付いた個人経営をする薬剤の有資格者が求められます。昔ながらの面薬局に安心感を口にする高齢者もまだたくさんいらっしゃいます。

高齢社会だからこそ、地域密着型は強みがあるという意見もあります。また、調剤報酬点数が下がることで、大手ならではの魅力は減っています。ついでに、大手では日用品等をメインに販売をするサービスに特化しており、調剤業務をないがしろにしがち、そうしたイメージもあるようです。

対応の良し悪しはどちらにあるのか

大手調剤チェーン店の場合には、患者さんやお客さんの対応の仕方はマニュアル化されています。患者さんもお客さんも同じように接客が求められます。地域医療には馴染めないともいわれています。特に、都市部の方でのマニュアル化は徹底されており、過疎地域の方ではその丁寧すぎるマニュアル反応に違和感を覚えるといい、小規模の薬局を求めるケースもあります。

また、薬剤師も規模の小さい薬局のほうを推しています。現場の意見が通りやすいといいます。それだけでなく、実際、大手調剤チェーン店で働いたこともある薬剤師いわく、生き残るのはブランドや経済面は重要かもしれませんが、いかに地域に求められるかを考えるべきだといいます。

地域密着型だと、お客さんより患者さんから求められます。一人一人の顔が見える薬局のほうを求める方が多いといわれています。