資格を取得するために受験しなければいけない試験
薬を専門に扱うことが仕事である薬剤師という職業は、医療分野の中でも重要な役割を果たしています。薬の専門家としての知識は医師以上に必要になりますが、ここではこの仕事の内容などについてまとめて紹介します。
資格を取得するために必要な国家試験
薬剤師として働くために必要なのは、専門の資格です。資格を取得するためには国家試験に合格することが条件になっています。国家試験は厚生労働省の医薬・生活衛生局が所管していて、毎年2月の下旬から3月の初旬の時期に実施されています。
1年に1回しかおこなわれない国家試験であるために、合格しなかった場合には翌年まで受験することができません。試験の公告がされるのは試験が開催される年の前年です。毎年8月の終わりごろに翌年に開催される試験の概要が発表されています。
試験の申込期間などもこのときにわかるので、決められた日時に申し込みをして受験のための手続きを済ませます。
試験が開催されている全国の都道府県
試験は全国の複数の会場で開催されていて、北海道から九州まで九か所の試験地の中から選ぶことができます九州で試験会場になっているのは福岡県で、九州の他の県に住んでいる人が一番利用しやすい会場です。
四国は徳島県が試験会場に選ばれていて、香川県や高知県に住んでいる人も利用できる会場です。中国地方で試験が開催されるのは広島県で、広島県は中国地方のちょうど中間にあるために、東側にある岡山県や西側にある山口県に住んでいる受験者も利用しています。
北陸地方で試験が開催されるのは石川県で、福井県や富山県に住んでいる人も毎年受験しています。関西地方では大阪府が会場になっていて、京都府や兵庫県など人口の多い県の受験者も参加しています。国内で毎年一番多くの受験者が受験しているのは関東地方で、東京都が会場になっています。
マークシート方式で解答する試験の内容
薬剤師の試験は全ての問題がマークシート形式で出題されるところが特徴になっています。記述形式の問題がないために、その分取り組みやすくなっています。試験は合計で345問の問題が出題されますが、これは複数の科目の試験の問題を合計した数字です。
試験では薬の専門家として働くために必要な、薬学などの基本的な知識が問題で問われます。物理や化学、生物などの知識も必要になり、この分野の問題だけでも60題の問題が出題されます。試験では衛生に関する知識が問われる問題も出題され、そのうち必須の問題は10問です。
そのほかに理論問題と実践問題が合わせて30題出題され、すべて合計すると衛生分野だけで40問の問題が出題されます。