スキルアップをして、やりがいのある仕事を
薬剤師として働くうえで、スキルアップできると嬉しいです。そこでおすすめの資格が、抗菌化学療法認定薬剤師です。抗菌薬の使用の際に、適正なものを提案することができます。抗菌薬のスペシャリストとして、やりがいのある仕事です。
■新たにできた制度により発言権を持ちました抗菌化学療法認定薬剤師とは、抗菌薬の専門の知識があり、投与の際に医師への発言権を持てる人のことです。2008年に制度を発足させ認定を行っています。今まで、薬剤師は、薬物血中濃度モニタリングのデータを参考に、抗菌薬の投与を医師に助言していました。
よって支援する立場であり、一緒に治療を行うという立場までは行きませんでした。しかし、この制度を作ることで、発言権を持ち、感染症の種類やその病気の状態によって、どの抗菌薬を選択するといいのか発言することが可能になりました。
この認定を取得することで、抗菌薬のスペシャリストとして、医療の現場でさらに活躍することができます。。
抗菌薬の服用は慎重に行うことが必要です。抗菌薬は感染症を助ける薬であり、殺菌ができ、細菌の増殖を抑える働きがあります。細菌感染を起こすと、患者自身の免疫作用が働きますが、その働きが不十分な場合のみ抗菌薬を服用するといいと言われています。
また、抗菌薬には多くの副作用があります。多いのは下痢や湿疹などの体調変化です。また、もともと体の中にある病原性のない細菌にまで作用する可能性もあります。さらに、抗菌薬に耐性のある細菌ができることもあります。
この耐性をよく知ることで、重篤な病気の時に抗菌薬が作用しない確率を減らすことができます。これらの抗菌薬を慎重に投与するために、この資格が重要な働きをもちます。助言だけでなく提案することで、感染症の治療の際に活躍する仕事なのです。
抗菌化学療法認定薬剤師に求められることは、抗菌薬許可制などにおける、医師への発言です。この制度を推進していくためには、医師と協力して発言を行い、チーム医療の一員として働くことが重要です。
治療だけでなく、予後にも関わる仕事ですので、この資格を持つことで活躍の場を広げることができます。申請基準は、薬剤師免許を持ち、優れた人格と抗菌化学療法の知識がある人です。抗菌化学療法に5年以上関わり、所属する施設長や感染対策委員長からの証明が必要です。
また、医療機関での自ら参加した感染症治療の事例を15例以上報告、セミナーや研修プログラムで定める単位数を取得しているなどの条件があります。