2017年03月21日

医師や患者にとってなくてはならない存在

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2009年に救急認定薬剤師制度が始まりました。これまでは救急の現場には不在でしたが、今では一刻を争う救急の現場ではなくてはならない存在として認められています。そのため、自分自身のスキルアップのためにこの資格を取る方が増えています。

■救急医療現場での具体的な役割とは

では、具体的に救急医療の現場でどのような役割を担っているのでしょうか。日常業務としては、注射薬や内服薬をセットしたり、医師と一緒にカンファレンスや回診をしたりします。救急隊から患者さんの搬入連絡が入ると、意識レベルや血圧、病態などの情報により、必要と思われる医薬品を用意します。

救急の現場では重篤な患者さんが多く運ばれてきます。そのため、適切な薬剤の投与量や投与ルートなどを考慮した対応が重要となります。そのため、救急の現場では教科書には載っていないことや一般病棟では経験しなかったことが多々あるため、日々の研鑚を積み重ねていくことが求められます。

これから取得を考えている方は予め知っておくと良いでしょう。

■医師とのチームワークが求められる

これまで医療の現場では、医師と直接には関わりがない縁の下の力持ち的存在でした。しかし、こうして救急医療にスポットを当ててみると、医師のパートナーとして欠かせない存在だということが分かります。また、多種多様な薬剤や輸血を使用しなければならない救急の現場では、容態が急変し薬剤を変更することも多々あります。

そのため、小さな疑問も即座に解明し即時対応しなければなりません。それだけにやりがいを感じることができることは間違いないでしょう。日々大変な仕事ではありますが、患者さんの治療に貢献するという使命を果たすことができると言っても良いでしょう。

また、自分自身のスキルも格段に上げることができるでしょう。

■資格取得には様々な条件をクリアしなければならない

申請するには、以下の条件を満たす必要があります。まずは薬剤師として優れており、救急医療に関する見識を備えていることが挙げられます。次に、病院・診療所勤務歴が5年以上あり、2年以上救急医療に従事していることも必須です。

また、申請時において2年以上日本臨床救急医学会の正会員であり、規定の認定薬剤師であることも条件です。さらには救急医療に関する業務に自ら参加した25例以上の症例を報告しなければなりません。認定委員会が指定した研究発表などにおいて、決められた単位数を履修し、開催する講習会の受講も必要です。

そして日本臨床救急医学会評議員または所属施設長の推薦が必要となります。認定薬剤師認定委員会により受験資格を有すると判断されれば、試験を受験することができます。