薬剤師が留学で得られる知識、スキルとは
日本における薬剤師の需要はまだまだ満たされておりません。売り手市場の分野であり、多くの学生が薬学部へ進学し資格取得しています。さらなるレベルアップを目指してアメリカ留学により知識を深める方も多くいます。ここでは留学のメリットについて考えていきたいと思います。
日本とアメリカの薬学事情の違い日本での教育とアメリカでの教育とで、大きく違うのは専門性と実践知です。アメリカの薬剤師は「依存型処方権」を持っているのです。簡単に言うと「医師の処方、指示がなくても調剤、処方が可能」ということです。
日本では医師との上下関係は根付いており、病院によっては意見も出来ないことなどザラにあります。アメリカの薬学部では、分子生化学、薬物動態学、応用臨床薬学、経済管理学など、日本と比べてより多くの分野の知識を得ることができます。
薬のプロフェッショナルとして、専門的な教育を受けることが認知されており、専門職としての地位もより高いと言えます。当然、アメリカにおいて、皆からリスペクトされる存在であり、その専門領域も高くなるのです。
また、アメリカの薬学部では大学在学中から薬局などの現場へ出て、現場職員から指導を受けることができます。日本では、マウス等を使った実験が主流となりますが、早い段階から将来の仕事現場へ出て、実践知を学ぶことができるのです。
先輩の働きぶり、患者の様子を学生時代から間近で感じることで、専門職としての意識を向上させ、勉学を加速させる意味合いもあります。このような教育課程を経て、現場へ出ることとなるので、受け入れる会社側も即戦力として考えることができます。
当然、一定のスキル、知識はあるものとして扱われるため、厳しい部分もありますが、薬のプロフェッショナルとしての高い意識を早い段階で持つことができるのです。
このような環境が整っていることもあり、日本から海外へ出て、さらなるスキルアップを目指す方もいるのです。厳しい環境で揉まれる為、専門性は高まり、即戦力としてのスキルも磨かれます。何より医師と対等に、自身をもって話ができる能力は、日本で過ごすだけでは身につかない唯一のスキルと言えるでしょう。
より高いレベルでの仕事を求める方にとっては、海外で学ぶことは魅力的なことです。一定のお金や時間が必要なこともありますが、得られるものは大きいのです。もちろん、日本に戻れば一目置かれる存在となり、給与などの待遇は大幅に優遇されます。
オンリーワンの専門職として自身を高めたい方にとって、留学という選択はありでしょう。