2017年02月22日

小児の薬を扱う専門としてのスキルアップを

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薬剤師の仕事をする際に専門的な知識を活かし、スキルアップすることでさらなる活躍をすることができます。そこでお勧めなのが、小児薬物療法認定薬剤師です。小児への治療に積極的に参加し、患者や保護者に説明や助言を行い、フォローしていく仕事です。

■小児に対する薬物投与のスペシャリスト

小児に薬を投与する際は、慎重に行う必要があります。小児は年齢や体重などで、薬の量が変わってきます。適正でない投与量を服用すると、副作用や命にかかわる事態になります。また、小児は避ける薬などもあり、専門的な知識や経験が必要になってきます。

そこで、日本小児臨床薬理学会と日本薬剤師研修センターが、平成24年に小児薬物療法認定薬剤師制度を創設しました。これにより、医薬品に関わる専門的な立場から医療チームの一員になり、治療に参加することが可能になりました。

小児への薬物療法の際に参加する能力や適性を持ち、患者や保護者に適切な説明や助言ができる薬剤師の育成などを行っています。

■小児薬物療法認定薬剤師が果たす役割とは

役割としては、専門性を活かし、小児への薬物療法の実務に当たることができます。この資格は、多くの研修や指導を受けた人のみできるものです。その専門性を、小児への投与の量や期間などを決める際に、医療チーム内で発揮することができ、活躍することができます。

また、チームの一員として、必要な情報や知識を共有し、医師や看護師などにも影響を与えます。患者や家族への説明、助言も重要な仕事です。実践的な服薬指導を行い、家での生活の際の服薬方法や何かあった時の対処法など、アドバイスや教育を行います。

このような仕事を行うことで、患者や保護者との信頼関係を築くことができ、充実した仕事を行うことができます。

■取得方法と認定手続き、更新手続き

取得するためには、保険薬局や病院、診療所で3年以上の実務経験があることが必要です。また、研修を受けることが必須です。この研修は、インターネット上で行い、全部で36単位を修了させます。

定員が少ないので、募集が始まったらすぐに手続きをするのがおすすめです。研修後、試験を受け合格すると、小児関連の実務研修を行うことで取得することができます。この資格の期限は、3年になっています。3年以内に資格更新のための条件を満たすことで更新することができます。

更新には、日本小児臨床薬理学会の年会に参加、講習会に参加、小児薬物療法を15例以上報告、学会で発表などの条件があります。